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最後の恋 3.唇(妄想)

Category - シンイ妄想
最後の恋 2.額の熱 の続きです。
続きものですのでよろしければ1から順にお読みください。








今夜絶対キスするわ!

意気込むウンスだったが、どう持ち込めば成し遂げられるのか思案していた。

鬼剣の手入れを始めたヨンを、ウンスはじっと見つめる。
そういえばあれ以来、私に何もしようとしないわね。
あのときのこと何とも思っていないのかしら?
私はこんなにも、あなたとキスしたいのに……。
私ってそんなに魅力のない女なの?
ウンスは涙目になりながらも、ヨンの唇から目が離せなくなっていた。

先程からウンスの只ならぬ視線を感じていたヨンは手を休めて言った。
「イムジャ、何です? 何かあるなら仰ってください」
「えっ?」
「昼間も俺を見ておられたでしょう。俺には隠さず全部話してください」
「あら、そうだったかしら? あの、えっと、け、剣のお手入れって見たことなくて。どうやるのかなーって気になっちゃって、それで見てただけなの。ハハハ、私のことは気にしないで、そのまま続けて。ね?」
急に話しかけられて驚いたウンスは慌てて笑ってごまかした。
ひきつった笑顔のウンスを怪訝に思いつつ、ヨンは再び鬼剣の手入れを始めた。

はぁー、ビックリした!
こっちを見なくても視線に気付くなんてさすが武士だわ。
しかしそんなことに感心している場合じゃない、とウンスは小さく息を吐いた。
またごまかしてしまった。
でも言えるわけないじゃない。
面と向かって、あなたとキスがしたいです、なんて。
ぼうっと天井を眺めていたが、ウンスの瞳はいつしかまたヨンを捉える。
いやでも唇に目がいってしまう。
(もう駄目! こんなの私らしくない!)
頭を抱えて、長い髪をぐしゃぐしゃとかき回す。
だけど、私から迫るなんてできるの?
この時代なら、はしたないって思われないかな?
嫌われるようなことだけはしたくなかった。
ウンスの長い髪が更に乱れていく。

ウンスの様子を横目で見ながら、ヨンはこっそりとため息を吐いた。
イムジャは一体何をここまで思い詰めている?
真に分からぬお方だ。
ヨンはどうやって声を掛けたら良いのかさえも分からなかった。

鬼剣の手入れを終えたヨンが立ち上がったとき、ウンスの動きがぴたっと止まった。
(よし! こうなったらあの手を使うしかないわ!)
ウンスは手櫛でささっと髪を整えると、ヨンに近寄った。
「ねえ、ちょっとそこの椅子に座ってくれる?」
「座るのですか?」
「髪に何か付いてるみたい。取ってあげるから」
ヨンは手で髪をばさばさと払った。
「どこに? 自分で取ります」
「ああ、そこじゃないわ。いいから、ほら、座って」
ウンスはヨンの肩に手を置き、ぐっと力を入れて座るよう促した。
しぶしぶ承諾したヨンは腰掛けてウンスの動向を探るように見た。

何も付いていないヨンの髪を手で梳くウンス。
胸の高鳴りを抑えて平静を装いながら、次はヨンの顔を見つめた。
「うん、取れたみたいね。あっ、睫毛にも付いてるわ。ちょっと、目を瞑ってみて?」
「睫毛、ですか?」
目を擦ろうとするヨンの手を制してウンスは言った。
「ああ、そんなんじゃ取れないんだから。じっとしててよ。私が取ってあげるってば」
「イムジャ?」
(お願い。そのままじっとしてて……)
高まっていく体の熱。ヨンに聞こえてしまいそうなほど鳴り響く胸の鼓動。
ウンスの熱く潤んだ瞳に見つめられて、ヨンはごくりと喉を鳴らした。
「イムジャ、何を」
「目を、閉じて……」
天女の艶めかしい囁きが、ヨンの体を縛るように動けなくする。
最早抗う気力をなくしたヨンは従うしかなかった。

緊張で震える手でヨンの頬を優しく包む。
ウンスはそっと顔を近付けて、愛おしい人と唇を重ねた。




「えへへっ」
ヨンの部屋の前で逆立ちをしながら、テマンはにこにこ笑顔を浮かべていた。
(仲良いなぁ)
そこへ向かい来る何者かの足音を、テマンは敏感に察知した。
(この足音は! 副隊長!)
テマンは勢いよく体勢を元に戻すと足音のする方へ急いだ。
「副隊長!」
「テマンか。如何した」
「こ、こちらへ行っては、な、なりませぬ!」
テマンは両手を大きく横に広げてチュンソクの前を塞いだ。
「隊長へ用がある。そこを通せ」
「た、隊長は出掛けておられます」
「何? 隊長は部屋へお戻りになったはずだが」
「と、とにかく! 今は駄目なのですー!」
テマンはそう言うとチュンソクの腕を掴み、ヨンの部屋と逆方向へ全速力で駆けだした。
「おいテマン、どこへ行くのだ! 俺は隊長に用が! こら、腕を放さぬか!」
猛烈な速さで駆けていくテマンの勢いに負けて足を止められなくなってしまったチュンソクは、
みるみるうちにヨンの部屋から遠ざかっていった。
「テマンやめろ! 放せ! 隊長ぉー!」
(へへっ。隊長、ごゆっくり~!)





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いい大人のキス話(*´艸`)
書いててとっても楽しかったです♪(^▽^)

書き始めた当初はここで終わる予定でしたが、まだ続きます。
ですが全然書けていないので、ここで一旦区切らせていただき、
旅日記を先に仕上げたいと思います。
じゃないと忘れそうなので(^_^;)
その時まで気長にお待ちいただければ嬉しいです。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました!

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Category - シンイ妄想

12 Comments

心の旅人  

やったね

ウンスさんえらいっ
現代から来たおなごはこうでなくっちゃ
ウジウジするウンスさんでは駄目よね

テマンも気が利くじゃない!
ということは
全部見てた?
ひゃー
役得はテマンでしたか!

2014/08/14 (Thu) 10:16 | REPLY |   

chihaya  

Re: やったね

>心の旅人さん
思いきって実行したウンスなのでした(*^^*)
ウジウジするのはウンスらしくないですよね!

ヨンとテマンの関係っていいなと思います。
乱入阻止!
頑張ってくれましたよ(^-^)

コメントありがとうございました♪

2014/08/14 (Thu) 14:04 | EDIT | REPLY |   

にゃんたろ  

テマンえらいっ

色恋沙汰に疎い感じなのに
テジャンの為なら
しっかり働いてくれるわね~
結局ヨンはウンスが何に思いつめてるのか判らんかんたんだね~
愛されてる自信ないのかも?ふっふっふ
まさかウンスがキスしたいって思ってくれてるとは~~~
嬉しかろう ヨン^^
続きはのんびりお待ちしておりますね

今日はお祭りでいっぱいお話があって
嬉しい悲鳴ですわ~~
まだ最初の方しか読んでないです^^;
何日かかけてじっくり読むことにしました~~
皆パワ-すごいです。脱帽ですわ

2014/08/14 (Thu) 15:45 | REPLY |   

chihaya  

Re: テマンえらいっ

>にゃんたろさん
テマンは野生の勘?で二人が想い合ってること何となく分かってたんじゃないかなと思います(^-^)

>まさかウンスがキスしたいって思ってくれてるとは~~~
ヨンは気付かないでしょうね(^_^;)
天人だし、ヨンの理解を超えることばっかりするし(笑)
ウンスの想いを知ったら、嬉しい?呆れる?想像すると楽しいです(*^-^*)

お祭り始まりましたね!
私もまだ少ししか読めてなくて、あとでじっくり楽しませていただこうと思ってます♪(^o^)
シンイ二次人気は凄いですね!

2014/08/14 (Thu) 18:30 | REPLY |   

itukitikal  

テマン~ナイス(^^)v

やったぁ~ウンス(^-^)/

あれこれ悩むより実行あるのみよ!正面突破(笑)

ヨンも分かっていながら目を瞑ってるわね(*^ー^)ノ♪待ってたのかな♡


そしてまたもや、お邪魔虫になるところをナイスアシストのテマン。


チュンソクはタイミングが悪い上に鈍感な所があるからねぇσ(^_^;)?

ロケ地レポートも続きのお話もどちらも楽しみに待ってま~す(*´∇`*)

2014/08/14 (Thu) 22:28 | EDIT | REPLY |   

chihaya  

Re: テマン~ナイス(^^)v

>いつきさん
ウンスもヨンと同じく正面突破!良い言葉です!
ウンスを拒否できないヨン。
私が書くヨンは優しすぎますかね?( ̄▽ ̄;)
お邪魔虫が乱入できないようにテマンが気をきかせてくれました(*´艸`)

続きを早く書きたいなと思ってます。
素敵な文章をさらっと書ける能力が欲しいです!(笑)

コメントありがとうございました!(^o^)

2014/08/14 (Thu) 23:55 | REPLY |   

ドンウォナ  

思い切りましたね

此方では、はじめまして
アメーバでは、mayu(此方では使えなかった)です
ブログの方から跳んできました(笑)

昔人間であり、ウンスに対して罪の意識があるヨンからは中々行動に移せませんね。
ウンス天晴れと言ってあげたい!
その直後のヨンの様子が楽しみです♪

読者としてこれから宜しくお願いします。

2014/08/15 (Fri) 22:38 | REPLY |   

chihaya  

Re: 思い切りましたね

>ドンウォナさん
はじめまして。
夏祭りの話にコメントしてくださり、嬉しかったです。
Fc2でひっそりと書いておりました。
こちらにもきていただけるとは!
ありがとうございます(^-^)

ウンスのことを思っているからこそ簡単には手を出せないヨンですが、
ウンスはじれったいと思っていたかもしれませんね?(*^-^*)
ヨンの反撃はあるのか!?
私なりに書いてみたいと思います。

こちらこそよろしくお願いしますm(_ _)m
コメントありがとうございました!

2014/08/15 (Fri) 23:55 | REPLY |   

まらいかか  

こんにちは。
久しぶりに覗かせていただきましたら、素敵なお話が! 一話から一気に読めて嬉しかったです。
続きも楽しみにしてます★
ドラマは一度きりのキスでしたから、是非読みたいシーンでした。

シンイのOSTを聞きながら読んで、さらにシンイの世界に浸ります。

2014/08/16 (Sat) 10:46 | EDIT | REPLY |   

chihaya  

>まらいかかさん
読みに来てくださり、ありがとうございます(^-^)

キスシーンは1回だけなんて物足りなかったですよね。
妄想して萌えてます(笑)

シンイのOSTは本当に良い曲ばかりですね。
聴くたびにシンイの名場面を思い出し、ジーンとしてしまいます。

続き、お待たせすることになってすみません。
コメントありがとうございました(^-^)/

2014/08/16 (Sat) 18:52 | REPLY |   

ゆりりん  

ふふふ(//∇//)

続くのですね(=^▽^=)
うふ♪楽しみ!

ウンス、勇気を出せましたね~(^-^)
それにしても、テマン!きみはいい仕事するね~♪~(´ε` )

2014/08/17 (Sun) 00:25 | REPLY |   

chihaya  

Re: ふふふ(//∇//)

>ゆりりんさん
まだ続きますよ!
頭の中に構想はあるのですが、どこまで書けるやら(^_^;)

我慢できないヨンにとんでもなく萌えますが、
ウンスからっていうのもいいですよね(*´∀`)
テマンはテジャン思いの良い子です♪

コメントありがとうございました!

2014/08/17 (Sun) 00:45 | REPLY |   

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