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侍医の思惑3 ウンスside(妄想)

Category - シンイ妄想
もうお忘れかもしれませんが、以前リクエストしていただいた、
侍医の思惑1」「侍医の思惑2」のウンスsideです。
ウンス視点は私にとってやっぱり難しいです(^_^;)
なかなか言葉が出てこなくて苦労しました。
特定の人しか動かせないし、作家に向いてるとは到底思えません(笑)
ただ思いつくままに書いているだけで、構成とかちゃんと考えてないですし。
ネガティブなので欠点にばかり目がいってしまいます( ̄▽ ̄;)
悩むくらいならもう書かない方がいいのではと思いましたが、それでもこうやって書きたくなるんですよね。
いろいろ思うところもありますが、良いほうに考えてやっていくしかないかなと思います。

イメージを損なうおそれがありますのでご注意くださいね。
それでもいいと仰ってくださる方のみ、お読みいただけたら嬉しいです。






今日もあの人は来なかった。
守るって言っておきながら、放っておくなんて。
ひょっとして私のこと忘れてるんじゃないかしら?
ウンスはため息を吐いた。
ヨンが激務に追われていることは知っていた。
国のため、王様のため。
国を安定させるには、多くの敵と戦わなければならないのだろう。
頭では理解していても、心の声は我がままだ。
日に一度は顔を見せてほしかった。
わずかな時間で構わないから。
無事を確認させてよ、パートナー。


(ああ、頭が痛い)
ここに連れて来られてからというもの、衝撃的な出来事に次から次へと巻き込まれる。
元いた世界では絶対に経験しなかったと思われることばかりだ。
悪夢を見るようになってからは眠れぬ夜が増えていった。
以前に比べれば、確実に食欲も落ちている。
気持ちが晴れず、思い悩む日々が続いていた。
それに加えてまた一つ悩みの種が増えた。
あの人。チェ・ヨンのことだ。
これ以上は駄目だと線を引いても、消えない想い。
そばにいるほうが自然だと思えるくらい、あの人が胸に住み着いて離れない。
気が付けば、またあの人のことを考えている。
今、何をしているのかな。
ちゃんと食べて、身体を休めているかしら。
ウンスは頭を振って、ため息を吐いた。


(今日も眠れそうにないな……)
こんな日は熱いシャワーを浴びて、ゆっくり湯船に浸かって気持ちを落ち着かせていたっけ。
すっかり忘れていたが、先日、チャン先生と話をしていた時に思い出したのだった。
チャン先生は医術や薬草について教えてくれる師匠のような存在で、時間を見つけては訪ねてきて静かに話を聞いてくれたりもした。
チャン先生には他愛のない話から天界のこと、頭を悩ませていること、あの人のこと、何でも素直に話せた。
師匠であり友人でもあるチャン先生が近くにいてくれて、とても心強かった。

(熱いシャワー、広い浴槽。我が家が恋しい…)
王様が特別に浴室を作ってくださったが、あの頃と同じものを望むのは無理な話だ。
長い髪を乾かすことだって時間がかかる。
ドライヤーがあれば……などと考えていたとき、予想外の出来事が起こった。


「医仙殿。起きておられるのですか」
声の主はチェ・ヨンだった。
(うそ、なんで?)
ウンスは無意識のうちに駆け寄っていた。
「珍しいわね、こんな時間にどうしたの?」
「……」
そっちから訪ねてきたくせに、すごく驚いたような顔をしているのは何故?
ビックリしたのはこっちのほうよ。
「私は、その…。医仙殿、髪が濡れて…」
「ああ、これ?なんか眠れなくて、ちょっと湯浴みでもしようかなって。で、何か用?」
どうしよう、来てくれて嬉しい。とても嬉しい。
ドキドキしてる。まるで乙女のように…って私いくつだったっけ?
ウンスは微笑み、ヨンを見上げた。
「医仙殿が病だと聞き及び参りましたが…」
「えっ?病気!?私が?いやだわ、そんなふうに見える?体だけは丈夫なんですからね!」
「食事も喉を通らぬと…」
「はぁ?食事とお酒はここに来る前から一番の楽しみだったのよ!?そんなことありえない。今日だってご飯は山盛りいただいたわ!」
「それでは、病では…ないのですか?」
「全っ然。私が病気で食欲がないだなんて笑っちゃうわ。誰がそんなこと言ったのかしら」
しまった。
体調が良いと言える状態ではなかったのに。
弱っているところを見せたくなくてつい強がってしまう、なんて可愛げのない女なのだろう。
つまらない意地をはるのは悪いクセだ。
素直に甘えられればいいのに。
今、目の前にいるこの人に……って、ちょっと待って。
どうしてこんな遅い時間にわざわざ私の部屋まで来てくれたんだろう?

「あっ!」
「何です?」
「ひょっとしてあなた、それでここに来てくれたの?」
「あ…」
「私が食事が出来ないくらいの病気だって聞いて、心配して」
黙って顔を背けるヨンを見て、図星だと確信した。
「ふーん、そうなんだ。あなたが私を、ねぇ。うふふっ」
ウンスは嬉しさのあまり、満面の笑みを浮かべた。
忙しく動いていたはずなのに、私のことを心配してここまで来てくれた。
そのことがこの上なく嬉しかった。
やっぱり私、好きなのね。この人のことが。
違う、そうじゃないって何度否定しても、恋しい、会いたいって心が叫ぶの。
会えたらこんなにも胸がときめく。
ふわふわと舞い上がっていたウンスの心は、投げかけられたヨンの一言で地へ落ちた。

「元気なのであれば用はない。戻ります」
今来たばかりなのに、と驚き慌ててウンスはヨンを引き止めようとした。
「待ってよ。せっかく来てくれたのにもう帰るの?お茶でも飲んでいってよ」
「いえ。もうお休みください」
「あっ、待ってってば!」
ウンスの頼みを聞こうともせずに立ち去るヨン。
ウンスは思わずその腕を掴んだ。
はっとした表情で振り返るヨンをウンスは見つめた。

やっと会えたのに、もう帰るなんて言わないで。
もう少しだけ、いてくれてもいいじゃない。
ううん、本当はもっとそばにいてほしい。
だけどそんな我がままをこの人に言ってはいけない。
そんなこと言ったら、きっと困らせてしまう。
だから、今はお茶を飲む間だけでいいから、そばにいてよ。

ただ黙ってヨンを見つめているウンスは知らなかった。
ヨンが切なげな美しい瞳に吸い込まれそうになっていることを。
ウンスの色香に惑わされてしまいそうな己を必死に抑えつけていることを。
すると突然、ヨンの大きな身体がウンスに覆いかぶさるように寄りかかってきた。
「きゃっ!」
ウンスはヨンを支えきれずによろめいて、そばにあったベッドにどさっと二人で倒れ込んだ。
「ちょ、ちょっと!何する気!?」
ずしりと重い身体を押し返そうとしてもびくともしない。
「物事には順序ってものがあるでしょ!いくらなんでも飛び越えすぎよ!」
もっとそばにいたいと思ったけど、こういうことを望んだわけじゃない。
「ねえ、やめて。早く退いて」
この人ったらどうして何も言わないの?
まさか何も言わずに始める気?
ウンスはヨンを睨みつけた。

「いい加減に……!?」
目を閉じて……寝てる?
いきなり倒れて眠るなんてことがありえるのか。
さっぱり訳が分からなかったが、とにかく早くこの体勢をどうにかしなければ。
腕と足を少しずつ動かしてずらしながら、漸く重い身体の下から抜け出すことに成功した。
(ふぅ。押し潰されるかと思ったわ。うつ伏せのままっていうのも可哀想ね。よいしょっ!)
肩と腰に手を添えて、思いきり力を込めてヨンの身体を返し、仰向けに寝かせた。
(これもこのままだと危ないわね)
ぎゅっと握られている剣を手から放し、ベッドのそばに立て掛けた。

もう、何でこんなことになっちゃったの?
この人ったら、本当に寝ているのかしら。
ヨンの顔の前に手をかざしてひらひらと振ってみるも、何の反応も無い。
額に手を置き、脈を診る。
脈は正常、熱もない。
疲れが溜まっていたのね、きっと。
まったく、倒れるまで働くなんて。
いいわ、今日は特別に私のベッドを貸してあげる。
ただし。
予備の布団はここに無いし、仕方ないから私もそこに寝かせてもらいますからね!



(狭い……。もっとそっちにいってよ)
押しても蹴ってもヨンの身体は動かない。
こうするしかないわ。決してやりたくてやってるんじゃないのよ。
もっとくっつかないと、狭すぎるんだから!
ウンスは誰に向けているのか分からない言い訳をしつつ、
ヨンの逞しい腕に頭をのせ、胸に頬を摺り寄せた。

(いけないことをしているみたい)
胸の鼓動は早まり、痛いくらいに高鳴っている。
起きていないか、ちらとヨンの顔を見る。
変わらず目は閉じられたままで、深く寝入ってしまったようだ。
ウンスは体を起こし、ヨンの顔をじっと見つめた。
あなたの厳しく鋭い眼差し。熱く物語る眼差しがとても好きよ。
それが隠されていると、何だか幼く見える。
ウダルチテジャンじゃなくて、普通の一人の男チェ・ヨン。
今は、それでいい。
ウンスは額に巻かれた鉢巻をそうっとはずし、髪を撫でた。
その手は次第に下りていき、頬を包み、唇を指でなぞる。
ねえ、キス……してもいい?
私のベッドで眠ってしまったあなたが悪いのよ。
どうか起きないで、もう少しだけこのまま……。
ウンスは静かに顔を近付けて、唇を重ねた。



(まだ起きない)
口づけをやめてもヨンが起きる気配は全くない。
(この人の唇、ちょっと苦い味がする?何か変なものでも食べたのかしら。もう一度……)
唇を近づけようとしたとき、突然ぐらりと視界が歪んだ。
(やだ、何よこれ)
頭が朦朧として、強烈な睡魔に襲われる。
(私どうしちゃったの?すごく、眠い……)
ウンスは逆らうことができず、ヨンの腕を枕にして深い眠りに落ちていった。





ウンスが目覚めたとき、ヨンの姿は無かった。
(何も言わずに帰っちゃうなんて。起こしてくれればいいのに)
余程よく眠れたのか、最近の睡眠不足が解消されたような気持ちのよさだ。
頭はすっきりと冴えている。
ぐう、と腹が鳴った。
今日はたくさん食べられそうな気がする。
支度をするべく立ち上がると、ベッドからはらりと落ちるものがあった。
(これは、あの人の)
眠っている間にウンスがはずしたヨンの鉢巻だ。
(気付かずに帰っちゃったのね)
後で返しに行こう。
じっと待ってるなんて、私らしくない。
二人きりのときにこっそり返そうか。
それとも、ウダルチの皆の前で返そうかな?
そんなことしたら、あの人はどんな顔するかしら。
ウンスはにっこりと笑った。



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ウンスが眠ってしまったのは、ヨンの唇に微かに残っていた眠り薬のせいでした。
ヨンを眠らせるくらい強力なものですから、ウンスには少量でも十分効果があるのではないかと(^_^;)
ウンスの思考がちゃんと書けていればいいのですが。。。

これにて「侍医の思惑」は終了です。
お読みくださり、ありがとうございました!

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Category - シンイ妄想

10 Comments

itukitikal  

思い出しました!

どのお話だったかな?と思って前のお話を読もうかと思いましたが読んでいたら思い出しました(^^;

ウンスのことを心配して見に行ったヨンがチャン侍医の策略で呑まされた薬で爆睡…ウンスと一緒に寝ていてビックリでしたね。

しかしウンスが寝ていたのは、そんないけないこと…イヤ羨ましいことしちゃったからなんですか!
ウンスがヨンの寝込みを襲う( ´艸`)

添い寝して、顔をぺたぺた触り、唇にまで~キャー《*≧∀≦》羨ましすぎる( 〃▽〃)


chihayaさん、ちゃんとウンスの言葉でしたよ。心配いらないわ( v^-゜)♪



2014/06/18 (Wed) 03:36 | EDIT | REPLY |   

まりんママ  

眠れる森のヨンは起きなかった~♪

モチロン、すぐわかりましたよぉ
時々?度々?結構な頻度で(笑)最初から読み直しては楽しんでいますから~♪

うふふ・・・ウンスちゃん、内緒でキスしていたんですネ(むっひょっひょ・・・・)
チャンスですからね~~~~そうですよね~~~♪わかるわぁ~~~♪

さあ、今日も楽しい気分で過ごせるわ☆
chihayaさん、いつも読む幸せをくれて アリガトウです(#^.^#)

2014/06/18 (Wed) 07:47 | EDIT | REPLY |   

h-imajin  

朝からトキメキMAX!!

おはようございますo(^-^)o
も~ウンスSideすごいいいですよ~
ウンスの、会いたくてしょうがない、帰って欲しくない気持ち…くぅ~(>_<)

ヨンの鉢巻き…前のお話ちょっと忘れて(すみません、これからまた読みます~)ヨンは気づいているのかな?
このことが誰かに知られたら…
( ̄▽ ̄)むふっ

2014/06/18 (Wed) 08:45 | EDIT | REPLY |   

chihaya  

Re: 思い出しました!

>いつきさん
思い出して下さったのですね♪
ウンス、いけないことしちゃいました(*´∀`)
ヨンがそばで寝てたら、触ったり悪戯したりしちゃうと思いませんか?(*´艸`)

>ちゃんとウンスの言葉でしたよ。
本当ですか!嬉しいです!
いつきさんにそう仰っていただけて、ほっとしました~。
コメントありがとうございました!

2014/06/18 (Wed) 12:58 | EDIT | REPLY |   

chihaya  

Re: 眠れる森のヨンは起きなかった~♪

>まりんママさん
わかっていただけたのですね♪
最初から!?
それはちょっと恥ずかしいですが(^_^;)
でも嬉しいです!

ウンスは眠っているヨンにキスを
滅多にないチャンス!逃せませんよね!
キスで目覚めるどころか、一緒に寝ちゃいました(笑)

いつも読みにきてくださってありがとうございます(^-^)
こんな文章でよければまた書きますね。
コメントありがとうございました!

2014/06/18 (Wed) 13:44 | EDIT | REPLY |   

chihaya  

Re: 朝からトキメキMAX!!

>h-imajinさん
こんにちは!

そうですか!?
わぁ~すごく嬉しいです(*^-^*)
実は、書いてる途中で上手く言葉が出てこなくなり、ボツにしようかと何度か思いました(´-ω-`)
ですが、何とか書き上げることができて良かったです!

ヨンの鉢巻き。
ウンスsideを書きながら思いついたことなので、前の話には出てきません。
すみません(>_<)
ヨンはウンスのベッドで眠ってしまったことに動揺し浮かれていた為、気付かず出て行きました。
部屋に戻って支度をしている時に「鉢巻きがない!」と焦ってそうだなと思います(笑)
誰かって誰ですか?
気になります~!!

コメントありがとうございました!

2014/06/18 (Wed) 14:33 | EDIT | REPLY |   

みかん  

ウンスsideありがとうございます。

寝込みを襲うなんて、ウンスもやりますね~(*^_^*)
続編が無いなんて勿体ないわ(T_T)

2014/06/18 (Wed) 18:23 | EDIT | REPLY |   

にゃんたろ  

ウンスかわゆい

めっちゃかわゆくてヨンの存在なんか全然忘れてしまいました。 ←おい

ウンスと私がシンクロしちゃったみたいに
ドキドキできましたよ~~~~
こんな気持ちを胸に秘め、ヨンに話すときは
その気持ちを表さないそんなウンス姉!!
不器用でホントかわゆいですv-10

キス、こっそりして
爆睡こいたんですな^^;
おもしろい(笑)
ヨンったら知らないなんてなんて勿体ないの~~~~~!!!
可哀想~~
素敵なお話有難うでした~

2014/06/18 (Wed) 18:54 | REPLY |   

chihaya  

Re: ウンスsideありがとうございます。

>みかんさん
ヨンが起きる気配もなく眠っているのをいいことに、ウンスはキスを♡

続編…ないです、すみません(>_<)
勿体ないと仰ってくださり嬉しいのですが、私には長編はまだ無理みたいです(^_^;)
短い話ばかりですが、それでもよろしければまた読みにいらしてくださいね♪
コメントありがとうございました!

2014/06/18 (Wed) 20:55 | REPLY |   

chihaya  

Re: ウンスかわゆい

>にゃんたろさん
ウンスとシンクロしてくださったなんて(*≧∇≦*)
ウンスも恋には不器用なんだろうなと思って書きました。
かわゆいと仰ってくださり嬉しいです♪

はい、ヨンは知りません(笑)
よく眠っていたからウンスも大胆に♡(^-^)
ヨンがこのことを知ったら悔しがるかな?(笑)

コメントありがとうございました!

2014/06/18 (Wed) 21:21 | REPLY |   

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